
歯並びが悪いと、歯と歯の間にフロスが入りにくかったり、途中で引っかかったりすることがあります。フロスが通りにくい原因と安全な使い方、歯間を清潔に保つためのポイントを分かりやすく解説します。
歯磨きをしているのに歯と歯の間の汚れが気になる、フロスを使いたいけれど歯並びが悪くてうまく通らないという方は少なくありません。特に歯が重なっている部分や、歯と歯が強く接触している部分では、フロスの操作に難しさを感じることがあります。
しかし、フロスが通りにくいからといって無理に押し込んだり、強く引っ張ったりするのは避けたいところです。歯並びに合わせた使い方を知り、必要に応じて歯間ブラシなども組み合わせることが大切です。
歯並びが悪いとフロスが通りにくい原因とは
歯と歯の接触が強くなっている
歯はそれぞれ独立して並んでいるように見えても、隣り合う歯同士が接触しています。歯の接触点が強い場合、フロスを歯間へ入れる際に抵抗を感じることがあります。
歯が重なって生えている
歯が前後に重なっている叢生では、歯と歯の間へのアクセスが難しくなることがあります。フロスを入れる角度や動かす方向を工夫する必要がある場合があります。
歯が傾いていることで操作しにくい
歯が内側や外側に傾いていると、通常の方法ではフロスを動かしにくく感じることがあります。歯の形や位置に合わせて、フロスを歯面に沿わせることがポイントです。
詰め物や被せ物の周囲で引っかかる
歯並びだけでなく、詰め物や被せ物の形状、歯間の状態などによってフロスが引っかかることもあります。毎回同じ場所で強く引っかかる場合は、歯科医院で確認してもらうと安心です。
フロスが通らないときに無理をしてはいけない理由
強く押し込むと歯ぐきを傷つけることがある
フロスが入らないからといって、勢いよく押し込むと歯ぐきに当たって痛みや出血につながる場合があります。フロスは力任せに押し込むのではなく、ゆっくりと動かすことが大切です。
勢いよく入れると歯ぐきに負担がかかる
歯と歯の間に入ったフロスを急に下方向へ動かすと、歯ぐきに強く当たる可能性があります。接触点を通過した後も、ゆっくりと歯面に沿わせて操作しましょう。
毎回同じ場所で引っかかる場合は原因の確認が必要
特定の部分だけフロスが極端に通りにくい場合、歯の形や位置だけでなく、詰め物や被せ物の状態、歯間の問題などが関係している可能性があります。
出血が続く場合は歯ぐきの状態も確認する
フロスを使い始めたときに少量の出血がみられることはありますが、出血が繰り返す場合や歯ぐきの腫れ、痛みなどを伴う場合は、歯肉炎や歯周病などの可能性も考えられます。
大切なのは、歯と歯の間や歯の側面に付着したプラークをできるだけ丁寧に取り除くことです。歯並びによってフロスが使いにくい場合は、無理に同じ方法を続けるのではなく、自分の歯に合った清掃方法を歯科医院で相談しましょう。
歯並びに合わせたフロスの正しい使い方
フロスをゆっくり歯間へ入れる
フロスを歯と歯の接触部分へ当て、左右に小さく動かしながら少しずつ入れていきます。強く押し込まず、抵抗を感じたら一度止めて操作方法を見直しましょう。
歯の側面に沿わせて動かす
フロスが歯間に入ったら、歯の側面に沿わせるようにして上下へ動かします。単純に歯と歯の間を上下するだけでなく、左右それぞれの歯面を意識することがポイントです。
歯ぐきの境目まで丁寧に清掃する
プラークは歯と歯の間だけでなく、歯ぐきとの境目にも付着します。痛みが出ない範囲で歯ぐきの境目までフロスを沿わせ、歯面を丁寧に清掃します。
歯並びが複雑な部分は操作方向を変える
歯が重なっている部分では、フロスを真上から入れるだけでは難しい場合があります。鏡を見ながら角度を調整し、歯面に沿わせるように操作すると使いやすくなることがあります。
歯間に入れたフロスを強く押し下げるのではなく、片方の歯面に沿わせてC字状に近づけるイメージで動かすと、歯の側面を清掃しやすくなります。反対側の歯面も同じように清掃します。

歯並びが悪い人におすすめの歯間ケア方法
ホルダータイプのフロスを使う
指に巻き付けて使うタイプのフロスが難しい場合は、持ち手が付いたホルダータイプが選択肢になります。奥歯など操作しにくい場所にも届かせやすいのが特徴です。
歯間ブラシを使い分ける
歯と歯の間に十分なスペースがある部分では、歯間ブラシが適している場合があります。ただし、サイズが合わないものを無理に入れると歯ぐきを傷つける可能性があるため、適切なサイズを選ぶことが重要です。
タフトブラシで細かい部分を磨く
歯が重なっている部分や、通常の歯ブラシが届きにくい場所には、毛束が小さいタフトブラシが役立つ場合があります。歯の位置に合わせて細かく磨くことができます。
自分に合った道具を歯科医院で確認する
歯並びによって適した清掃用具は異なります。フロスだけで十分なのか、歯間ブラシやタフトブラシを併用したほうがよいのか、歯科衛生士などに確認すると自分に合った方法を見つけやすくなります。
歯並びの悪さそのものが気になる場合の選択肢
歯の重なりが強い場合は清掃性も確認する
歯が重なっていると、歯ブラシやフロスが届きにくい場所が増えることがあります。見た目だけでなく、毎日の清掃のしやすさという観点から歯並びを考えることも大切です。
矯正治療によって歯の位置を整える方法がある
歯並びや噛み合わせに問題がある場合、矯正治療によって歯の位置を整える方法があります。治療方法にはワイヤー矯正やマウスピース矯正などがありますが、適応は歯並びや口腔内の状態によって異なります。
矯正治療後も歯間ケアは大切
歯並びを整えた後も、歯磨きやフロスなどのセルフケアは必要です。矯正装置を使用している期間は、装置の周囲にプラークが残りやすくなることもあるため、治療中も適切な清掃方法を続けることが重要です。
まずは現在の歯並びを確認してもらう
フロスが通らない原因が歯並びによるものなのか、歯の接触や補綴物など別の要因によるものなのかは、実際に口腔内を確認しなければ分からない場合があります。
矯正治療には治療期間や費用、装置による違和感など、さまざまな検討事項があります。まずは歯並びと噛み合わせ、歯ぐきの状態などを診察してもらい、自分に必要な治療やケアについて相談しましょう。
歯並びとフロスに関するよくある質問
歯並びが悪くてフロスが通らない場合はどうすればいいですか?
無理に押し込まず、左右に小さく動かしながらゆっくり入れてみましょう。それでも難しい場合は、ホルダータイプのフロスや歯間ブラシなど、別の清掃用具が適している可能性があります。
フロスをすると歯ぐきから血が出るのはなぜですか?
歯ぐきに炎症がある場合、フロスによる刺激で出血することがあります。出血が繰り返す、歯ぐきが腫れているなどの場合は、歯科医院で歯ぐきの状態を確認してもらいましょう。
歯間ブラシとフロスはどちらを使えばいいですか?
歯間の広さや歯並びによって適した道具が異なります。狭い歯間にはフロス、ある程度スペースがある部分には歯間ブラシが適する場合があります。両方を使い分けるケースもあります。
歯が重なっている部分にもフロスは使えますか?
使用できる場合がありますが、歯の重なり方によっては操作が難しいことがあります。無理に入れると歯ぐきを傷つける可能性があるため、歯科医院で使い方を確認すると安心です。
フロスが毎回同じ場所で引っかかります
歯並びや歯の接触だけでなく、詰め物や被せ物の形状などが関係している場合があります。毎回強く引っかかる場合やフロスが切れる場合は、歯科医院で確認することをおすすめします。

歯並びに合ったフロスの方法を知り、毎日の歯間ケアを見直しましょう
フロスが通りにくくても無理に押し込まない
歯並びが悪い場合、フロスが通りにくく感じることがあります。強い力で押し込むのではなく、歯面に沿わせながらゆっくり操作することが大切です。
歯間の状態に合わせて清掃用具を使い分ける
フロスだけですべての歯間を清掃する必要があるとは限りません。歯間ブラシやタフトブラシなども活用し、自分の歯並びに合った方法でプラークを取り除きましょう。
歯並びやフロスの使いにくさは歯科医院で相談できます
フロスが通らない原因が分からない、特定の場所で毎回引っかかる、歯ぐきからの出血が続くなどの場合は、歯科医院で相談しましょう。歯並びや噛み合わせを確認したうえで、適切なセルフケア方法についてアドバイスを受けることができます。
本記事は歯並びとフロスによる歯間ケアについて一般的な情報を紹介するものであり、特定の治療を推奨したり、診断を行ったりするものではありません。歯並びや歯ぐきの状態、適した清掃方法には個人差があります。出血や痛み、フロスの引っかかりなどが気になる場合は、歯科医師や歯科衛生士にご相談ください。